亜鉛欠乏症の診療指針

亜鉛欠乏症の診療指針

日本臨床栄養学会による『亜鉛欠乏症の診療指針』1)より「亜鉛欠乏症の診断指針」と「亜鉛欠乏症の治療指針」を原文のとおり記載します。 「亜鉛欠乏症」は「亜鉛欠乏による臨床症状」と「血清亜鉛値」によって診断されるとされています。これに対し、「低亜鉛血症」は亜鉛欠乏状態を血清亜鉛値から捉えたものです。低亜鉛血症については「低亜鉛血症とは」をご参照ください。

亜鉛欠乏症の診断指針1)

亜鉛欠乏症は、亜鉛欠乏の臨床症状と血清亜鉛値によって診断される。表1に亜鉛欠乏症の診断基準を示す。亜鉛欠乏症の症状があり、血清亜鉛値が亜鉛欠乏または潜在性亜鉛欠乏であれば、亜鉛を投与して、症状の改善を確認することが推奨される。

表1 亜鉛欠乏症の診断基準1)

図1 亜鉛欠乏症の診療指針

亜鉛欠乏症の治療指針1)

亜鉛として成人50~100mg/日、小児1~3mg/kg/日または体重20kg未満で25mg/日、体重20kg以上で50mg/日を分2で食後に経口投与する。症状や血清亜鉛値を参考に投与量を増減する。

慢性肝疾患、糖尿病、慢性炎症性腸疾患、腎不全では、しばしば血清亜鉛値が低値である。血清亜鉛値が低い場合、亜鉛投与により基礎疾患の所見・症状が改善することがある。したがって、これら疾患では、亜鉛欠乏症状が認められなくても、亜鉛補充を考慮してもよい。

亜鉛投与による有害事象として、消化器症状(嘔気、腹痛)、血清膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)上昇、銅欠乏による貧血・白血球減少、鉄欠乏性貧血が報告されている。血清膵酵素上昇は特に問題がなく、経過観察でよい※1。亜鉛投与中は、定期的(数ヵ月に1回程度)に血清亜鉛、銅、鉄を測定する。血清亜鉛値が250μg/dL以上になれば、減量する※2。また、銅欠乏や鉄欠乏が見られた場合は、亜鉛投与量の減量や中止、または銅や鉄の補充を行う。

※1:ノベルジンR錠の国内臨床試験ではアミラーゼ増加、リパーゼ増加が報告されており、ノベルジンR錠の添付文書の重要な基本的注意には「本剤投与により、アミラーゼ及びリパーゼの異常が長期に持続する場合には、膵機能検査(腫瘍マーカーを含む)を考慮すること。」と記載されています。
※2:『亜鉛欠乏症の診療指針』の本文には、「血清銅が20~30μg/dL、血清亜鉛値が200μg/dLを超える場合には、銅欠乏に注意する必要がある」と記載されています。

ノベルジン®錠25mg・50mgの効能・効果はウィルソン病(肝レンズ核変性症)、低亜鉛血症です。

1) 児玉 浩子ほか:日本臨床栄養学会雑誌 38(2) : 104-148, 2016.

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